既製品だと、なかなか気に入った色がなくて困ることが多く、最近、黒染めをするようになりました。
※金属を痛める赤錆が出ないように、無害な黒い錆をつけるという技法です。
スプレーで黒く塗ってしまってもいいのですが、擦れたところから塗装が剥げてちょっと残念な風になってしまいます。
黒染めをしたものも、同じく、擦れた部分は磨かれ、地金が出てきます。
それは、塗装が剥げたものとは異なり、「大切に使われた包丁のように、美しい姿になっていく。」
と期待しています。
今までは亜鉛メッキされたものを好んで使用していました。
写真はありませんが、真鍮と似たような色合いです。
今回、黒っぽくなる外壁材を止めるにあたり、メッキ加工されていない釘を用意し、自分で黒染めをしてみました。
綺麗に黒く染まった釘も、玄翁で叩くと、擦れ、少し磨かれたようになります。
そこは錆が出てくるかもしれません。が、それもまたいい感じになることを期待しています。
先に、釘を打ってから、釘の頭を染めていくという方法も考えましたが、
「ただ真っ黒な釘の頭」に魅力を感じず、先に染めてることにしました。
自然経過で変化していくことに関しては、予測や経験もありますが、こうなってほしいという「期待」をもって施工しています。