この真鍮の取手は、某うどん屋さんがまだ札幌にあったとき、玄関ドアに使われていたものです。
毎日、毎日、何万もの人の手がこの取手を握ってきたことでしょう。
長沼に移転されてからも、大切に倉庫で保管されていました。
それを縁あって、譲り受け、そして、あらたにshare atelier”UI”のエントランスの一部になりました。
庇といて用いられたコールテン鋼は、鋼の最大の弱点である”錆”を自ら表面に緻密な”保護性錆”を形成し、それ以降の錆を防ぐという独特な進化を果たした鋼です。
縦張りの道産カラマツも板は、自然による経年変化を”愉しむ”ために、無塗装になっています。
完成ですが、始まりでもある。そんなエントランスができました。
設計:Atelier Moto Katono + 「yomogiya」
施工:「yomogiya」