あけましておめでとうございます。

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あけましておめでとうございます。
研ぎものもひと段落しました。ふと思いましたが、”腕を磨く”という表現は正しくないような気がします。磨くは、表面を美しく磨くことであり、美肌を目指した覚えはありません。

今年も皆様との関わりの中で、自分自身を研ぎ澄ましていきたいと思います。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

#yomogiya #鑿 #ノミ # #研ぎ #研ぎもの #大工 #大工さん#japanesetools #woodworking #woodworkingtools #sharpening

床柱を再利用


玄関ドアの下枠を解体現場から出てきた床柱から切り出して作りました。

まだまだ使える素晴らしい木材。
床柱として使われることはもうないかもしれませんが、素材としての使い道は沢山あります。

古材は、その風合いをそのままに使うだけでなく、削ってあげれば、新品として使えます。
そもそも、木材に新品、中古という考えはないかもしれません。

#yomogiya #長沼 #古材 #再利用

お盆の仕事

雨です。この雨は、ぼくにとっては、少しほっとする雨です。

お盆に現場仕事をするつもりで、7月に夏休みを取ったのですが、
先日、大工の師匠にお会いした際、お盆に現場をやると言ったら、”やめなさい”とご指摘をいただきました。

お盆に海水浴をしてはいけないと同じように、お盆に現場仕事をすると怪我をするとのことです。

しかも、ちょうど高いところの作業なので、辞めることにしました。

でも、あまりにも天気が良かったら、少し胸がざわざわしてたかもしれません。

ということで事務仕事。

#お盆休み #小屋 #小屋暮らし #yomogiya #長沼 #北海道 #tinyhome #tinyhouse

追掛けの話

加工も終盤です。

これは”追掛け”と呼ばれる継手です。強度もあって作りやすいのでよく使います。

この継手で全長が1,2mm伸びたり、縮んだりする可能性もありますし、現場の高いところで微調整が必要になると大変です。

なので、ぼくは、木材を継いでから墨付けをします。
継いでから墨付けをするので、この継手で全長が変わることはありません。
現場でここを心配する必要がないことはとても大きいです。

#yomogiya #大工 #chippy #carpenter #真面目な話

雨宿り


雨が止むのを待っています。

予報通りです。でも、すこし長引きそう。
雨の予報で現場をあけたとき、雨が降らなければすごく悔やまれ、現場で雨が降れば家で加工をすればよかったと悔やまれます。

こういう時、快適に過ごせるようにするのが夢なのです。

#yomogiya #厚真 #カーポート #建て込み #大工 #小屋

札幌完了


先日のオープンハウスに来てくださった皆様ありがとうございました。
マンションの改修工事ですが、昨日、施主検査も問題なく、大工工事が完了しました。

オープンハウスでも話題の「銀継ぎ」(気が付かれにくいけどw)
コンクリートのひび割れを漆の「金継ぎ」のように補修させていただきました。
目立ちすぎない「銀がいい」という三木佐藤アーキさん考えはさすがです。

アクリル樹脂で補修するのが一番簡単かもしれませんが、質感を求めて金属(はんだ)を押し込みました。
この「銀継ぎ」も経年変化とともに、よりこの空間に馴染んでくれると思います。

全体の写真は整理ができたらアップします!

#余韻に浸る間もなく次の現場が始まるよ #次の楽しみ #すでに段取りで頭がいっぱい #リノベ #リノベーション #札幌 #北海道 #長沼 #大工 #yomogiya #三木佐藤アーキ

仕事で現場、本でも現場


「あるノルウェーの大工の日記」を読みました。
まさに大工の日記。大工の日々がとても素敵に語られています。

国は違えど大工は大工。同じだなぁと感じることも多いです。
フリーランスの大工であり、直接、お客様から依頼を受けて仕事している。現場だけでなく事務仕事に追われ、見積もりに頭を悩ませ。
受注した時、安堵するとともに、プレッシャー、不安が迫る。

同じく北国の大工であり、寒さに耐え、それでいて、手袋が苦手なところも同じだったりします。

ただ、ノルウェーの大工さんは大工歴25年以上の大先輩。
現場の進め方、養生の仕方など参考になりました。勉強になります。

ノルウェーの大工は、土日休みのようです。うらやましい。
それでも事務仕事に追われ、なかなか2日休みとはいかないようですが。。あと、お客様のところのキッチンだけでなく、シャワーを借りるのはかなり衝撃的です。

一番心に残ったのは、「手を動かす仕事よりもアイディアの方が価値が高いことは、抽象的な理論や理屈を重視する社会では当然の結果だろう。現場での作業が埃っぽくて混沌としているいっぽう、アイディアは純粋で汚れのない感じがする。」というあたりの知的労働と肉体労働のおかれる立場の違いが描かれているところです。

図面に描かれた線。美しく完璧な線。

それを、ぼくたち肉体労働者は、埃に紛れ、高いところに登り、日々、小さな傷を作り、寒さに震え、重い物をもち、有害なガスや粉塵の中、その線を実際に作っています。Before/Afterの中間にいるわたしたちは、完成してしまえば存在しない、見えない部分にいます。

作業着の時にしか感じることのできない”現場作業者”に向けられる独特な視線。
汚いもの、怖いもの、邪魔なもの、迷惑なもの。
大きく迂回するように距離を置いて通り過ぎる人の動き、できるだけ距離を置いて会計処理をする店員。

もちろん、好意的なことも多いですし、ぼくは恵まれた環境にいると思います。
しかし、一歩外に出れば、だたの”現場作業者”でしかありません。
(ぼくの場合、実際に、ひどく汚い格好をしているので、しょうがないと思ってますが。。。)

これから先、知的労働がAIに置き換わるのか。肉体労働がロボットに置き換わるのか。
それはわかりませんが、肉体労働の社会的な地位や価値が上がることはなさそうです。

ただの職人なので目の前の仕事をするだけです。
価値や地位とかで選んでません。好きだからしょうがないです。

と言えるのが一番かっこいいと思うので、とりあえず、そういうことにしておきます。

内装はDIY


トマトジュースの加工小屋、大工仕事は完了しました。
あとは、ペンキ仕上げとクッションフロア。

両方、お客様のDIYです。

今回のDIYの範囲はかなり広いので大変だと思いますが、あともう少しです。
頑張ってください!!!

#ペンキは本当に難しい #yomogiya #日記

玄翁の柄が折れる

薪の中に紛れていた桜の枝で作ったものですが、先日の加工の時に折れてしまいました。
気に入っていたので残念です。

折れてどっかどこかに飛んでいくみたいなことは今まで経験したことがありません。折れる時はそっとその場に落ちる感じです。

新しい絵は、樫で作りました。


玄翁の柄用に、数年前から寝かしていた樫の角材から削って作り直します。
もう一生分あると思ってましたが、もしかしたら足りないかもしれません。買っておいたほうがいいかも。

折れてしまった柄は、自然の曲がりをそのまま活かして作りました。それが使いやすかったので、それを再現するように手元で曲がるように作っています。
全体的に丸みのある形です。

これは加工用の玄翁で、現場用とはちょっと違います。

玄翁で叩くものと体の距離が、加工と現場で違います。
加工は近く、現場は遠い。
なので、加工用は、短く、現場用はちょっと長くしています。

最初の頃は本に出ている柄を真似ていましたが、最近は使いやすくて、心地よい形を自分で探すようになってきました。
これが、折れた時はまた違う形にするかもしれません。

スプーンとか作るワークショップをやりたいなぁーって思っていますが、いつになることやら。。。

#yomogya #玄翁仕込み #折れた #玄翁って100年後も使ってそうな唯一の道具かも

加工の日


昨日はひたすら加工の日でした。
全部終わったので、今日、現場に運んで、午後からまた別の現場へ。建て込みは明日からの予定です。

加工は単純作業が続くことも多いですが、楽しいです。
「昨日より、今日、少しで上手くなりたい。」と思います。

#yomogiya #加工 #大工 #大工募集 #長沼町 #小屋作り

今日取り付けたドア


こちらは、今日取り付けたドア。
ここからの作業はお客様のDIYになります。
予算を抑えるために自分でできることをやるのはとてもいい選択だと思います。このような部分的な依頼も全然だいじょうぶです。

施工前

#yomogya #ドア取り付け #アンティーク #建具 #古物 #長沼町 #大工募集中

初夢は鉋の仕込み

初夢が早速、実現しました。
初夢は、鉋の仕込んでいるところでした。
やろうと思っていたので、浅い眠りの中、考え事をしていただけなのか。。。

知り合いの倉庫で埋もれていた異常なまでに長い長台の寸4の鉋。

なんと長さ72cm。寸8と比べてこの長さ。
頂いてから研ぎ直しただけで台はそのままにしていました。

いつも持ち歩いている手道具セットの中に寸8の鉋があるのですが、寸8もいらないようなと思い始め、
そういえばということで、仕込み直すことに。

台ごと打ち変えるか迷いましたが、角度もちょうどいいし、仕込みもしてない状態だったので、長さと厚みを変えることにします。

押棒がなかったので、真鍮の丸棒に入替えて、暑さも30mmくらいに。
仕上げはミツロウを塗ります。しかも知り合いが作っているもの!北海道産!岩見沢産!

これだけコンパクトになりました。

普段持ち歩いている鉋はこの3つとなり、ちょうどいい大きさになりました。

現場仕事の納め


今日は現場の仕事納めでした。
今年最後との現場は、カーポートの上に作るウッドデッキの現場です。
少し仕事が残ってしまいました。来年に持ち越しです。

一年は早いものです。
学んだこともたくさんあります。
今後気をつけたいことも、もっとこうしたいということもたくさんあります。

一年の振り返りは反省が多くなってしまうのは性格でしょうか。

さて、今回のウッドデッキは鉄骨のカーポートの上に作っています。
板金屋さんとのコラボレーションです。

腰壁の納まりは全て溝をつけてブラインドのように納めました。
もっと楽な方法もありますが、こうしたほうがスッキリすると思ってしまったのでしょうがありません。
わざわざ手間のかかることを選択してしまうのは性格でしょうか。

#仕事納め #yomogiya #明日もあるよ #年末の気分になれない #カーポート

玄翁の柄が緩んできたら


昨年に仕込んだ玄翁の柄が緩んできました。

雪の中使うので、濡れたり乾いたりの繰り返し。なので、緩んでくるのも仕方がないと思っています。

ぼくは玄翁の柄にクサビは使いません。
きつめに仕込んで摩擦抵抗で抜けないようになっています。なので緩んでくると抜けやすくなります。クサビを使ってもいいのですが、木を割るように鉄を差し込むので柄が弱ります。
あと見た目があまり好きではないというのが一番の理由だったりします。

緩んできたら、ハガキなどの”厚紙”を挟むという手もありますが、”厚紙”というのもちょっと風情がないような気がして。。。。

そこで、これ!
厚く削ったカンナ屑。

ちなみにヒバです。いい香りがします。

これを繊維方向を合わせて貼って、もう一度入れ直すだけです。

で、完成です。
サビを落として、柄にはうっすらミツロウも塗りました。

この玄翁は、”広輝作霞舟手玄能”です。
鉄なので、サビます。(なのでステンレス製も多いです)

サビては磨き、サビては磨き。この繰り返しです。
たまにメンテナンスをしてあげるといい表情になってくれます。

大工さん焼杉をやる


焼杉をやりました。

燃え上がった火柱を目の前にすると、儀式のような祭りのような高揚感が沸き起こってきます。
なんだワクワクする。

やり方は、3枚の板をシュロ紐で縛り、三角柱を作る。
それを立てて、下にカンナ屑を入れて一気に燃やす。

パチパチと火の粉を弾く音とともにゴーという空気を吸い上げる大きな音を出して、
上へ上へと火が上がっていきます。

タイミングを見計らって、燃え上がった三角柱を倒し、消火。

黒く燃えた表面は、銀のような鈍い光を放っています。

【 やってみてわかったこと 】
1.一気に焼くことが大事
 モタモタしていると下ばかり焼けてしまい、均一になりません。
2.空気を入れてあげる
 一気に燃やすコツとして、途中で、真ん中くらいを広げて空気を入れてあげるとよく燃えます。
3.焼き加減
 これも縛っているところを開いて確認することができますが、なかなか難しいです。
 今回は、使う部分は2mくらいしかないので、いいとこ取りできますが、端から端まで使おうとするともう少し工夫が必要です。

黒染めにハマる。

既製品だと、なかなか気に入った色がなくて困ることが多く、最近、黒染めをするようになりました。
※金属を痛める赤錆が出ないように、無害な黒い錆をつけるという技法です。

まずは金物
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市販の鉄の取手を黒く染めました。

スプレーで黒く塗ってしまってもいいのですが、擦れたところから塗装が剥げてちょっと残念な風になってしまいます。

黒染めをしたものも、同じく、擦れた部分は磨かれ、地金が出てきます。
それは、塗装が剥げたものとは異なり、「大切に使われた包丁のように、美しい姿になっていく。」

と期待しています。

そして、釘。
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今までは亜鉛メッキされたものを好んで使用していました。
写真はありませんが、真鍮と似たような色合いです。

今回、黒っぽくなる外壁材を止めるにあたり、メッキ加工されていない釘を用意し、自分で黒染めをしてみました。
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綺麗に黒く染まった釘も、玄翁で叩くと、擦れ、少し磨かれたようになります。
そこは錆が出てくるかもしれません。が、それもまたいい感じになることを期待しています。
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先に、釘を打ってから、釘の頭を染めていくという方法も考えましたが、
「ただ真っ黒な釘の頭」に魅力を感じず、先に染めてることにしました。

自然経過で変化していくことに関しては、予測や経験もありますが、こうなってほしいという「期待」をもって施工しています。